水にこだわる 3
ウッド・パルプ、アフリカハネガヤ、ぼろ、工場内を流れる懸濁液中に混入する薬剤です。
経営者は決して計算に入れないし一顧も与えません。
しかし、この懸濁液こそ会社の収益率の改善の鍵を握る、帳簿に載らない隠れた損失を左右するものだ、と彼は確信していました。
工場内で漏れたり、リュブリヤナ川に吐出される廃水中に、もし10パーセントの繊維や溶加剤が含まれているとすれば、生産コストのかなりの部分を占めるものが失われていたことになります。
こうした帳簿に載らないコストは、工場の総支出の5パーセント、人件費総額の約5分の1、動力費の半分に達し、粗利益の5分の1を占めていると思われました。
廃水によるこの隠れた失費はまた、在庫品の、従って金融コストのかなりの部分に相当するでしょう。
この問題は工場における機械の能率や財務実績の改善にも大事な糸ロとなるはずです。
これまでも工場内部の白水は再利用されていますが、外部へ排出されている水からもさらに多くの有効成分が回収できるでしょう。
しかしこのような解決法には既存の浄水技術に問題がありそうでした。
沈殿法に基づく技術を使う場合、大型のタンクが必要です。
また〈垢〉やその他の含有物が底に沈むまでに長い時間がかかる上に、もしこれが飽和状態に達すると繊維が傷みます。
・・・そこで沈殿物の除去あるいは処理が当然必要になります。