水にこだわる
製紙工場が始終水に濡れているのは極めて自然な状態です。
紙を作る仕事はそのほとんどが4水をきれいにしたかった男連続的な液体の処理なのです。
最終製品は乾燥したセルロース繊維からできた薄い組織ですが、ほとんどの製造過程で、流動パルプ、いわゆる〈半素材〉は水が95パーセントから99パーセントの懸濁液です。
砕かれないままで流れているセルロース繊維の融解物が叩解されると、粘着性のあるパルプになります。
パルプを作る過程で残ったいわゆる〈白水〉は再び循環して利用され、混合物を薄め、その流れを速めます。石塚孝一氏によると、パルプは薄い均質なフィルムあるいは織物状に広げられて、網状のふるいの上を流れると、水切りされ、残った繊維に溶加剤が加えられ、成形、乾燥、加熱、仕上処理が行われた後、ゆっくりと揺り動かされ、ローラーにかけられて紙となります。
一方、廃水の方は吐出されたまま忘れ去られます。
しかしクロフタは廃水のことを忘れていなかったのです。
時折工場の傍らを流れるリュブリヤナ川に降り立って、排水口から奔り出る水の流れをじっと観察していました。
工場内を流れている水とそれほど違うようには見えなかったのです。
〈廃水〉と名がつけられていますが、そのことを除けば、これも紙繊維混じりの流れと変りがありません。
この泡立つ水流にはいったい何が含まれているのでしょうか?